「世界には推ししかいないんだ。」

2・5次元の感想や俳優の茶の間ライフ中心にアイドルや声優についても書いてるブログ。

舞台「死神の精度~7 Days Judgement~」仙台公演に行ってきました。

 こんばんは。

 ブログ、しばらくぶりの更新かと思ったらそうでもなかったですね。

 昨夜は舞台を観に行って参りました。

 茶の間のわたくし人生初の観劇体験でありました。

 書きたいことがたくさんあって記事が2つ以上に分かれる可能性が高いので、こちらは作品のことメインに書くよう心がけてみようと思います!

 まず入り口にあった出演者さんサイン入りポスター!

 

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え、はてなブログ写真の向き変えるのこんな面倒なの・・・なぜ?(ここで10分はかかった)

そして久々にトリミングしたw

文章書く前に疲れてどうする!

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うえちゃんネル特典もフライヤーと一緒に撮ってみた。光・・・写真下手か。

くじびきブロマイドは祖国さまでした。なんか時間なくて引き直しできる雰囲気じゃなかった・・・作品はそこまでだけど、このビジュアルは好きなのでまぁいいか。

フライヤーは駅前の書店で見つけてあらかじめもらってきたやつです。サイズが小さくておしゃれ。

 

 さて、そろそろ本題に入りますね。

 今回うえちゃんネル先行で取れたお席がなんと5列目のど真ん中という肉眼でばっちり見える良席でした!

 原作や実写映画、前情報はあえて一切入れずに挑んだものの特に不自由はなかったです。(作品のwikipediaくらいは見ていきました)

 まずすごかったのが、の演出。

 舞台の後方でずっとリアル雨が降っているのです。全体で2時間だからかなりの時間振っていたんだろうなぁ。音も本物です。

 そして、音楽がとても効果的な使われ方をしていました。

 死神たちはミュージック(音楽)が大好きな設定があるので効果的な演出でした。

 (死神で主人公の千葉が、雨男な設定なのでリアル雨もそこからきたのかと)

 セットは水槽があったり、普段藤田が隠れて暮らしている一室を再現したセットでした。

 舞台の上下左右の四隅に死神が音楽を楽しむスペースが作られ、最初の千葉さんの登場は上のほうからでした。両端に縦長のモニターがあり文字が表示されます。

 始まる前からなんか水槽があるんですが?と凄いと思っていたのが始まったらさらに仕掛けがたくさんあってとても楽しめました。(視覚的に)

 音楽は何度も使われる女性ボーカルの楽曲がとてもよかった。

 音楽を多用しているところや千葉さんのコミカルなキャラ設定は伊坂さんの要素なのかなと原作読んでないながら想像してました。

 ここからネタバレします。

 音はうるさいのかなと心配してたものの最初の一音だけでした。(映画館とかのでかい音が苦手な人なので)

 最初は千葉さんと同僚の死神がメインで設定や彼らの価値観を語ってくれるので、違和感なく作品の世界に入れました。

 萩原さん美声でした。

 続いてやくざの藤田(ラサール石井さん)と子分の阿久津くん(うえちゃん)の登場。

 正確には阿久津が千葉さんを見つけて、素手で触れたことにより気絶したため千葉さんに運ばれるという残念な登場でしたがw(死神は手袋をして人間にふれないと気絶させてしまう体質らしい)

 阿久津が何度も自分から触れて気絶しまくるので面白いのと気の毒だったww

 うえちゃんの舞台上での印象は色が白い!細い!髪や肌がきれい!

 身長は想像していた感じのサイズ感で声は映像作品で聴いていたとおり低くて素敵でした。

 阿久津はずっとイライラしてがなってる感じの喋り方だから、大変そうだけど声も枯れてなかったし、セリフ噛んだりも(目立っては)なかったので役者ってすごいなって単純に思わされてしまいました。

 生身のうえちゃんを見た感想は長くなるので別記事で語りますww

 最初の段階では阿久津と藤田の関係性もよくわからず、千葉さんが関わって話が進むにつれわかってくるんですがそれがとってもせつない

 パラレルワールドを作って幸せになってほしいと切に思うレベルで。

 千葉さんは「人間に興味がない」「仕事だから」と言いつつ、私情ではない根っからのおせっかい心で物語をかき回してくれます。千葉さんはミュージックが絡むと一気に面白い人になるので笑いがたびたび起きていました。また、酒や食事には興味がなく、藤田のプラモデルを一人で作っていたりチャーミングな人ですw

 死神としての疑問を時折、人間たちにぶつけつつ、藤田に死に対する考えを訊かれてもはぐらかしたり。人間とは本質が違うながらその異質さをチャーミングに描いているのがとてもよかった。天然とも言うw

 序盤は阿久津のシーンが多め。シャワー帰りにタオル巻いてあらわれたのは驚いたw

 完全なるサービスシーンでは?やっぱほっそいな・・・

 藤田が「結構いける」と称したチャーハンを作ったり、果物(りんごという情報を得たけど肉眼ではトマトだと思っていた。私しっかり)をむきながら藤田のことを語り出したり。低身長をいかした芸なのか、毛布を丁寧にたたむシーンが数回あるのだがかなり笑いが取れていた。さすがうえちゃん捨て身の見事な芸でした。

 サービスシーンは刺青を千葉さんに見せるためとも思うけど長かったな?w

 阿久津はスカジャン中心に赤やら派手な色の服を3パターンくらいは着てました。どれも似合うってどういうことなの・・・!

 藤田も着替えるけど千葉さんはずっとスーツ。同僚の死神はおしゃれなのに。

 でもそんな千葉さんのまじめと笑いのギャップがよき。

 中盤ではあと7日で藤田が死ぬ、死因の可能性がありすぎてドキドキハラハラ。

 結構早い段階で千葉さんが「可」の判定をしてしまうからそこからもハラハラしっぱなし。

 藤田が阿久津の両親を殺した過去も明かされ、昔ながらの任侠という人物像が揺らいでいく。

 そんな中、先に阿久津からその話を聞かされていた千葉は藤田本人ともその話をすることになる。そこで見えてくる藤田の「償い」のような不器用な気遣い。

 千葉が言う「阿久津の両親を殺したという事実は変わらない。でもこのような可能性はないか?」のセリフが印象的。

 人は善も悪も合わせ持った存在という比喩なのかな。

 一方阿久津の口癖「あーもう死にてえ」と本当はわかってるのにわかんねぇとイライラする態度。阿久津自身も「復讐のために藤田を悪と思わなきゃない自分」と「任侠として尊敬する藤田」あるいは「ガキの自分を引き取ってそばに置いていた藤田」を思って板挟みになっていたからのイライラなんだろうな。

 阿久津を語る上で一番印象的なシーンがあった。コインランドリーに洗濯に出かけ、その間に千葉と藤田が話しているシーン。

 ここで阿久津は舞台のはしっこのほうで身をひそめている。フードをかぶっているので表情から読み取れる情報はない。観る人によっては部屋の会話に聞き耳を立てているパターンとまったく違う場所にいるという解釈があるシーンの模様。

 私は阿久津定点カメラ化していたのでよく観察していたが、てっきりドアの外あるいは家の中のどこかから聞こえているものだと思っていた。洗濯物は忘れたが、傘はもっていたような気がするのだ。

 また私が気づかなかった阿久津退場のタイミングは、終盤の計画の実行の知らせが入ったからというみなさんのレポで得た情報もあった。

 序盤は阿久津のシーンが多く、中盤は藤田のシーンが多く、両方を観ている千葉。

 阿久津が帰らなくなってからもまったりプラモを作って音楽を聴いていた藤田。

 やがて彼もいなくなって、生真面目に7日目を一人待つ千葉。

 そこへ動きが。阿久津が藤田を殺す算段をつけて戻ってきた。

 しかし藤田は不在、千葉に言いくるめられてしまう阿久津。そして藤田の死は明日だとバラしてしまう。(死神って死亡の理由は知らない設定なのね

 藤田も戻り、ここで阿久津とする約束「すべて落ち着いたら二人でどっか遠くへいかねぇか。そうだな前に行った追良瀬なんかどうだ」このセリフ完全にフラグだった。

 果たされてほしい約束だった。希望を見たかった。

 でも敵対する組が乗り込んできた日ではなく(ここでは生き延びる)翌日交通事故で藤田は予定通り死んでしまったことがモニターの文字で告げられる。(これ絶対仕組まれた事故だろ・・・)

 同時に阿久津がその後組の金を横領して青森まで逃げて逮捕、裁判になることも。

 ここのくだりは文字でよかったと思う。

 ステージ上では敵対する組に攻め込まれボロボロな3人がいる状態で終幕。

 その前に雨がはじめて止んだことで奇跡が起こることもワンチャン期待したけどダメだった。

 その前の雨の中刀のようなものを持った藤田のシーンもとてもかっこよかった。

 後味は悪いながら最大限かっこよく明るく追われる努力がされたラストだった。

 考えるポイントも随所にあり、テーマの押し付けがない分、観る人によって想いを馳せるポイントが変わりそうなのも面白かった。

 私は阿久津の最後のテロップでの行動と二人が和解できなかった悲しみに思考を持っていかれている。

 でもそれが人間を描いた生々しさなのかもしれないとも思う。

 この人物はこういう人という描き方ではなく、多面性を描いて「何を考えてるのかわからない」状態にすることで人間のリアルを描くことが目的だったのだろうなと思う。

 印象的だったセリフに「人生は生きている間は時間でしかない」という千葉の言葉。

 阿久津は残りの人生に絶望していたが、この言葉もとらえ方で生きるのが楽にもなると思う。素敵なセリフだと私は感じた。

 最後喧嘩でぼこぼこになった顔面でうえちゃんがした挨拶はいつものしっかり者の彼だった。役者ってすごいなとまた思った瞬間だった。

 千葉さんのいう通り確実にそこにあるのは「事実」だけでその裏で誰が何を思って行動していたかなんて誰にもわからない。この二人は不器用で言葉にしないから擦れ違い続けてしまった。でも、「一緒にどこか遠くへいかねぇか」のくだりで千葉さんを通して二人のわだかまりはもう解けていたのかもしれないと思うと、希望はあったのかもしれないなと思う。

 阿久津はなぜ父親と同じ過ちをあえて犯したのかわからない。

 でも青森に追良瀬があることは何か意味があるんだろうなぁ。一人でもそこに行ったんだねと思いながら、彼の故郷でもあるのかと思うと自殺を考えてたとかだったらきついとも思った。

 子供の頃あの時点で自分は死ぬべき人間だった、藤田が見逃したから生きているけど、その藤田も死んだならもう意味はないと思ってしまったのかな。

 でもそんなに頭のまわる阿久津じゃないこともわかってはいる。

 とにかくストーリーは考察班を刺激しまくる展開で終わったのでした。

 次回、若手俳優の実物を目にした私の思ったことを綴る予定!!